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税理士・行政書士の藤本尚士です。
 

創業融資を受けたいのであれば、融資の審査を通過しなければなりません。

通過するかどうかは基本的に「返済能力の高さ」や「経営者としての能力」によって決まります。
 

しかし、「融資を受けるタイミング」が審査に不利に働く場合もあります。

 

創業融資が通りやすいタイミングとは

創業融資を申し込むタイミングは、個人なら税務署に届け出を出してからすぐ、法人ならば登記簿謄本が出来上がった時がお勧めです。

これらの理由は「実績が出ていない」からです。
 

もともと創業融資では経営実績は考慮されません。

ですが、創業後では経営実績が発生してしまい、それが減点評価の対象となり得るのです
 

創業した後は、想定外の事が起こるので、創業計画よりも赤字額や赤字期間が上回ってしまうことが多々あります。

つまり、どんなに下地を作った場合でも赤字になりやすいのです。
 

創業融資の担当者もその点は十分に理解していますが、創業後に申込をすると「数ヵ月分だけでも決算書を見たい」・「入金状況を見たい」と言われることがあります。

実際に赤字の状況を見ると、見ない時よりも担当者の印象が悪くなるのは言うまでもありません。

 

創業後しばらく経った後の融資のタイミング

創業後は決算直後(個人の場合は確定申告)が融資を受けやすいタイミングです。
 

これは、最新の実績を元に審査担当者が判断できるからです。

数字の上で利益が出ていれば、審査に通過しやすくなりますし、金利が下がる場合もあります。
 

なお、既に創業融資を受けている方は、

  • 初回融資の返済が3割程度完了している
  • 延滞をしていない

の二点をクリアしていれば、追加融資を検討して良いでしょう。

特に順調に売上が伸びているならば、決算書ができあがったタイミングで融資を申し込めば追加融資を受けられる可能性も高くなります。

 

コロナ禍での現在は注意が必要

現状、日本政策金融公庫の融資は新型コロナウイルス感染症に関連する案件が優先対応されています。

影響を受けた企業は多く、それらを救済しなければ、国内の経済状況が更に深刻になる怖れがあるからです。
 

そのため、現在では創業融資を受けるハードルは上がっているのです。

特に飲食店や観光業など、新型コロナウイルス感染症の影響を受けやすい事業で融資を受ける場合、審査はより厳しくなるでしょう。
 

金融機関としても、やはり返済確率が低い状況では安心して融資できないため、ある程度コロナが収束したタイミングで独立してほしいというのが本音です。

よって、希望の融資額を確実に受けるには、十分に検討した方が良いでしょう。
 

ただし、全く融資を受けられないわけでもありません。

起業のタイミングや業種を見直し、融資審査の各項目に対して従来以上に対策をすれば良いのです。
 

専門の税理士に相談するのも確実性を上げる方法ですので、お勧めです。

 

まとめ

創業融資を受ける時期について、解説いたしました。

創業融資の場合、専門の税理士に相談することで、融資を受けやすくなる可能性があります。
 

創業計画書作成のアドバイスや、面談への同席も行ってくれるからです。是非活用してください。

 


 

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