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税理士・行政書士の藤本尚士です。
 

他の金融機関に比べて金利が低く返済しやすいのが日本政策金融公庫の融資制度です。

そのため、すでに借りていたお金を、日本政策金融公庫で借り換えしたいと思う方もいます。
 

では、公庫での借り換えは可能なのでしょうか。

 

借り換えとは

借り換えとは既に融資を受けていた借入を、別の金融機関から新規に融資を受けて返済する方法です。

  • 既存の借入より低金利のものに借換え、返済総額や返済期間を圧縮
  • 借換えによって固定金利⇔変動金利と金利タイプを変更する
  • 短期契約の借入を、長期契約に借り換えし、月の返済負担を軽減
  • 複数のローンを一元化し、返済の手間や負担を解消する

など様々な目的があります。

 

基本的に日本政策金融公庫で借り換えは不可能

結論を言うと、日本政策金融公庫で借り換えはできません。

借り換えによって、民間金融の融資額を奪い取られ、金融機関の利息収入が減ってしまうからです。
 

これは、民間の事業者が政府や地方公共団体に不利な事業競争を強いられる民業圧迫に該当します。

日本政府の100%出資で運営される公庫にとっては当然禁止の行為です。
 

ただし、公庫にも「公庫融資借換特例制度」という例外的に借り換えができる制度があります。
 

しかし、この制度は制度対象者を、特定災害によって資金繰りに困窮している事業者に限定しています。

また、公庫融資借換特例制度で借り換えできるのは公庫の借り入れ分のみです。
 

よって、他の金融機関から受けた融資は日本政策金融公庫では借り換えできないと認識しておきましょう。

 

追加融資なら可能

借り換えは不可能ですが、追加融資なら借り入れは可能です。

すでに公庫から借入がある場合は追加融資を、他の民間金融機関からの借入のみなら公庫で新規融資の申し込みを行ないます。
 

ただし、公庫から受けた追加融資分を、別の金融機関の返済に充てることは禁じられています。

発覚した場合は、一括での返済を求められる可能性があります。

 

まとめ

説明した通り、基本的に日本政策金融公庫で借り換えはできません。

会社の資金繰りは非常に重要になりますので、もし融資を受けようと検討しているのであれば、最初から日本政策金融公庫の融資制度を活用する方が良いでしょう。

 

 

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